2人が本棚に入れています
本棚に追加
「僕もしらべにプレゼントがあるんだよ」
そういうと、しらべはびっくりしたように眼を開く。
「はい」
そう言って僕が差し出す包みは、しらべのよりちょっと小さい。しらべはそれをおずおずと受け取って、小さな声で、
「あ……開けてもいい……の?」
と聞いた。僕はちょっと笑う。
「しらべが欲しいかなって選んだんだ。開けてみて」
コクリと頷いて、しらべは包みを開ける。出てきたのは小さなくま。
「かわいい……」
そのまましらべは固まってしまったから、僕はしらべに貰った膝かけを椅子に置き、傍によってしらべをふんわりと抱きしめる。
「それなら、鞄につけたりして、持ち歩けるでしょ?僕が傍に入れない時でも、その子が僕の代わりにいるから。……メリークリスマス、しらべ。」
僕がされるがままにされていたしらべは、少したって腕を僕に回して「メリークリスマス」と返してきた。
最初のコメントを投稿しよう!