第一章 ミルン・セティア

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「ルミン・セティアです。本日よりお世話になります」 簡単な挨拶と共に、先程誉められたばかりの敬礼をする。 「話は聞いている。シェチナ大隊麾下ホークト中隊だ。お前を歓迎する」 それに応じる隊長。 彼は楽にするよう指示すると、 「いきなり全員の名前を覚えるのは辛いだろうから、まずは小隊から覚えて行け。ユクト夫婦、後は頼む」 レルトの近くにいた男女を呼んだ。 「ようこそ、ホークト中隊へ。私はホークト中隊第3小隊副長、かつ貴方の教官でもあるスフィア・ユクト。それでこっちが……」 「同小隊長のアーシュ・ユクトだ。俺も教官だ」 若い二人の男女はそう名乗る。 スフィアがさばさばした感じがして、アーシュは物腰の柔らかい印象だった。ファミリーネームの一致や先程の言葉より、彼らが夫婦なのは間違いないはずだ。 「それで、次は教え子達……けど、レルトとミルは良いわね」
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