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スフィアがそう言って、レルトとミルトューレは軽く手を振る。
「会っていないのはリルイだけね。ほら、リルイ自己紹介」
呼ばれて名乗ったのは、此処にいる子供のなかでは明らかに年長の眼鏡の少年。
異性の事をあまり気にしなかったミルンでさえ、格好いいと思える容姿の彼は、憎たらしく無い程度の爽やかな笑みで、
「リルイ・ダリストだ。よろしくなミルン」
と、短い挨拶をする。
「よろしくお願いします」
ミルンは真面目にそう答える。
「さてと、次はそっちの自己紹介。包み隠さずで頼む」
アーシュが言う。
その言い方で、ルミンの事も紹介しろと言っているのは容易に想像出来た。
「了解です。私はミルン・セティア。そして……」
「私がルミン・セティア」
一瞬で入れ替わり、ルミンが愛想いいとは決して言えない自己紹介をしたところで再びチェンジ。
「基本はミルンが表に出ています。ルミンがぶっきらぼうなので」
「では、私達は基本ミルンと呼べば良いですね?」
尋ねるミルトューレに、ミルンは頷く事で肯定の意を告げる。
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