28人が本棚に入れています
本棚に追加
その後歩くこと数分。
歪んだ協会本部に着いた二人は、
「それでは、また後で」
レルトが受付前で敬礼して奥に入った事で解散となり、ミルンは書類を受付に出す。
「あらあら、可愛い訓練兵が増えたこと」
受付嬢はそう笑い幾つかの作業をこなし、
「着いてきなさい。色々案内するわ」
カウンターから出てきた。
「お世話になります」
頭を下げるミルンに、受付嬢は優しい笑みを崩さず敬礼の格好をした。
「もうこうした方がいいかも」
ミルンがそれもそうだと、地元の義勇兵達から教えて貰った敬礼をして見せた。
「上手ね。腕の角度とか完璧」
「ありがとうございます」
受付嬢はにっこり笑い、本部の奥へと進む。
「細かい説明はあとでレルト君にしてもらいなさい。私からは重要な場所だけ教えるね」
受付嬢が初めにミルンを連れてきたのは食堂だ。
大きなスペースにびっしりとならんだテーブルと厨房、更には日曜雑貨等の売店もある。
「ここの主、通称女将さん。食事の時にちゃんと挨拶しなさいね。彼女の料理は美味しいと評判だから」
「知ってます。私の地元の義勇兵達がそう言ってました」
最初のコメントを投稿しよう!