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椿 朱深(つばき あけみ
十六歳。先程数十人目の男をつくった母親と何時もの如く口論し、怒り狂った母親が男に私を売ろうとした為…家を飛び出しました。
絶対最低だ。
娘を差し出し金を稼ごうなんて。
そんな訳で私は物事ついた時から母親が嫌いだ。
好きで整った顔やこんな体質の身体に生まれたわけじゃない。
母親が嫌い。
男は信用しない。
こんな環境に居たら友達は遠ざかっていく―――…
何もかも、私は受け入れない。
自分らしく生きる事なんてきっと無理なんだ。
誰かを想う事も出来ないんだ。
心から信頼する人だって……。
痛い、辛い、苦しい、悲しい。
どうして私があんな奴の為に苦しまなきゃならないの。
自分が嫌い。
あんな奴に縛られて…。
負けたくない。
だけどどうすれば良いの。
家を出ようとしても、反抗しても…余計に縛られるだけだった。
逃れられない。
それってつまり縛られてるだけじゃない…
ワカラナイノ………。
怖い、けど
誰か教えて―――。
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