もう 誰も信じない。

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………………。 二人共黙り込む。 「自分の名前好きじゃないの」 「……何で?」 「どうでも良いじゃない」 私はキツい事を言っているのだろうか…。 端から観ればやはりそうだろう。 でも嫌なものは嫌だ。 その名前に応える度…あの人の子だと認めている様で。 私の嫌いなものBest threeなんだから。 助けてもらったから耐えていようと思ったが、彼に内面を訊かれたせいか長持ちしなかった。 心にかなりの苛立ちを覚える。 「……どうでも良いと思ったら聞いてない」 「だったら何て思ってるの」 ……………。 又二人して黙り込む。 だって言う意味が無いなら喋る必要はない……無駄に労力を遣うだけだ。 「…それって」 「何?」 「……理由要んの?」 …………… ………理……由? 彼の言葉に私は、苛つきよりも衝撃を覚えた。 全く理解出来ない………。 何を言ってるの。 「……理由…解んない」 「…誰かの事考えるのに理由あった事なんてねぇよ」 「何それ」 「駄目か」 「……私そういうの嫌いなの…もう帰る」 頭が痛いのに我慢しながら、ベッドから足を出し何とか立とうとする。 「…朱」 「呼ばないでって言った」 言葉を遮る。 「未だ雨降ってる」 「いいよ別に」 「良くない、又倒れる」 椅子から立って反対される。 でも何時までも居る理由にいかない。 「助けてくれて有り難う、それじゃぁ…」 あくまで御礼の言葉だがそう感情が込もってないのは明らかだ。 失礼な言い方をする。 「……なら送って行く」 「結構です」 一秒で返した。 「なら此処に居ろ、別に何もしないから」 「別に心配してない」 ……………………。 かなりの酷さだ、我ながら。 「……そんな体調なのに送りもさせず“はいそうですか”なんて言えねーよ」 「来てほしくないの」 「だったら…」 「傍に居たくない」 「…………」 「私そういうの嫌いだから」 …………嫌い。 そういうのは自分もだけど。 ……………。 昔好きだった人にこんな事言わないといけないなんて。 ……どうして、辛いの。 私。
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