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広場の側にある祠。
その前を、りりが買い出しの袋を抱えて通りかかった。
「花風ちゃーん。いる~?」
軽々しく呼んでいるが、花風は風神、神様の眷属だ。
一方、りりは一介の式神。
それでも、りりは一向に気にしない。
そして。
「あー、りりちゃん。久しぶりー。」
満面の笑顔で出てきてくれてた風神の花風も、気さくに話してくれる。
「あのねえ、これからお店に帰るところなんだけどぉ。」
「うんうん。王理くん、元気?」
「うん。主様は元気なのぉ。」
二人の会話を聞いていると、どうもほっこりというか、まったりというか、ともかくも平和である。
りりの持つ荷物を、店で店主の王理が待っていることを除けば、だが。
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