メリークリスマス

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「メリー観覧車へようこそ」 と、くまが喋った。くまの横にはウサギがいる。 2人はその場の流れで観覧車に乗ることになった。 すると、くまが涼太の耳元で喋った。 「楽しめよ。」 くまが離れるとドアがしまった。観覧車はゆっくりと上へと上がってゆく。 2人はまた沈黙の時間が続いた。繋いでいた手も離れ、向かい合って座っていた。そしてお互いが話すタイミングを伺っていた。 「あのね、私。」 と最初に口を開いたのはゆりの方だった。 「何?」 涼太はそっと聞いた。 「私、北海道にいくんだ。」 突然のことだった。学校も何もかも知らないバイト仲間の2人が会える場所がこの遊園地だった。 「いつ?」 「明日の朝、飛行機に乗って。」 「そうなんだ。」 と、涼太自信の中で驚きを隠せずにいた。 「黙っていてごめんね。トナカイさん」 「うんうん。ミニスカサンタさん。来年も帰って来てね。そしてまた…」 と涼太が続けようとしたときだった。
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