黒蜂

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そんな高性能な『CReC』だが残念ながら俺には扱えない。 星が『タクト』に認証機能を着けていて星しか『CReC』を扱えないようになっている。 9号は隠れ家にある星のパソコンからも操作でき、それには認証装置が付けられていないので俺でも使えるのだが、『CReC』は使えない。 9号は人間が消滅する現象が起きる前からあり『CReC』は星が個人的に遊ぶため作ったらしく元々は俺にも存在を言う気は無かったようだ。 ところが、あの現象が起きたので生き延びるために仕方なく使う事にしたらしい。 ちなみに前「『CReC 』を俺にも使えるようにしてくれ」と言ったところ「認証データをリセットするには、1回分解しないとダメだから嫌だ」と言われた。 聞いてみると、9号のCPUには無線ではアクセスできず、一度分解して直接CPUにコードを挿して端末と繋がなければいけないらしい。 しかも組み立て直すのにかなり時間がかかるということだった。 そういえば『CReC』の他にも星はもうひとつ9号を外で操作するのに必要な物を着けている。 いや、掛けている。 『複眼』、星が今掛けている眼鏡は左目の部分が黒くなっていて、隠れ家のパソコンを経由して9号のカメラから左目の部分に映像が送られて来る。 そして右目はいつも掛けている縁なし眼鏡と同じ度のレンズが入っている。 『複眼』と9号のお陰で星は周辺に人がいるかいないか確認できる訳だ。
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