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∽黒宮side∽
あ~めんどくせえ……
俺は今地下五階、約五十人のフルフェイスが集まる薄暗い大部屋の中にいる。
要するに、お呼び出しだ。
「さて……黒宮くん」
目の前のフルフェイスが話し始める。
口調は少し変わっているがさっきの上司だ。
「……うっす」
「君が何故呼び出されているか分かるかね?」
「サボり過ぎ……っすね」
「そうだ。一週間での平均遅刻回数三回、早退二回、君はここがどこか分かっているのかい?」
「血飛沫の祝福……三十一年前に組織されたテロ組織で、メンバーは約七万人、最近のニュースはテルマ・ロウ経理が部下のメリル・アスカ氏をはじめとする約五名の女性と密か……「もういい!!」あ、そっすか」
何故知っているかって?
おじさんはサボる為に色々小技を持ってるんだよ。
ちなみに現在そのテルマ・ロウ氏は俺の右斜め後ろで震えている。
顔は見えないが茹でダコの筈だ
「締まらんな……全く……もういい、職務に戻れ」
「うっす」
踵を返し、歩き出した所で後ろから声が聞こえた。
「さて……テルマ・ロウ経理」
「は、はい!!」
あ~立ち止まって聞きたいが早く帰りたい。
しゃあねえ……また今度聞き出すか。
一瞬立ち止まりそうになったが鋼の自制心でそれを阻止
少しだけ笑みは浮かぶが気にせず帰る。
「いや~一瞬だけだけどいいもん見た」
本日の黒宮優の勤務時間
十七分
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