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半分血の繋がった妹は愛らしい容姿をしており、母親と共に平民として暮らしてきたせいか貴族社会と言う世間知らずでちょっとお転婆で素直な子に見えた。
だからなのでしょうか。
高位貴族として育った私とは感性もなにもかも違った。
感情を抑えて立ち居振る舞うことを亡き母から叩きこまれた私と逆に素直に喜び素直に笑う彼女だけが父からも義母からも愛されたのは。
自分の家に居ながらやや肩身の狭いような窮屈な生活は、楽しいものではなかった。
私は家庭教師と使用人だけしか顔も合わさず、あの父母子は3人だけで朝食を囲む。
夕食はさすがに4人揃っても、まるでにのけもののように話題には入れない会話ばかりでの黙食。
黙っていれば愛想が無いと言われ、それなりに相槌をうっても無視されるのをどうすればよかったのか。
うんざりする家庭環境に加えて、その妹と同時に入学した王立学園ではもっと頭が痛くなった。
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