雪の砂

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夜中歩いているとその日降った雪が風に寄って舞い上がる。 見ると地面の雪は風のアートを刻まれ波模様になっていた。 顔を上げ周りを見れば暗い夜の微かな光で陰影がはっきりとする雪山。 前回、前々回降った雪は道路脇に寄せられ堅められる。 その上にまた新しい雪が降り積もる。 キラキラ キラキラ 美しい。 触ってみよう。 サラサラ サラサラ 私の住む地域の雪は普通の雪と異なりサラサラとしたスノーパウダーだ。 手の中で握っても雪玉にならずサラサラとすぐに崩れ去る。 誰もまだ歩いていない新雪を踏めばクキュッと鳴く。 そして、足を進めようと踏み込めばギュイと鳴く。 風で舞い上がる雪。 地面の波模様。 サラサラな手触り。 雪山の陰影。 新雪を踏む音。 私は砂漠に迷い込んでしまったのか? 真っ白な砂のような雪。 ここはさながら極寒の砂漠地帯なのだろうか?
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