つぶれたクリスマス

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そのまま途中でカフェオレを買って、フロントに行くとコンシェルジュの責任者である、鬼の「稲塚さん」と見知らぬ男性がいた。 稲塚さんはあたしたちの姿を、見るとすかさず 「早く来い!!」 と怒鳴り声をあげる。 ホテルの中なのに大声出しちゃダメ。と思うが、口には出せず、 「はい!。」 と返事をして小走りで、駆け寄った。 「ゴホン。えーっ。新人の林クンだ・・・。じゃあ挨拶したまえ。」 「今日からお世話になります、林裕翔です。宜しくお願いします。」 この人が林クンなのか・・・。隣にいた男性が口を開いた。 「ねえ。物凄いイケメンじゃない?」 面食いの加奈子がそっと、耳打ちをしてくる。 「そう?」 ふと、目線を彼の顔に向けると、ばっちり目が会ってしまった。ニコニコっと笑っている。 確かにかなりのイケメンだ。 でも、なんか周りいにばらまいている爽やかな笑顔が怪しい。 とにかく、 「よろしくね。」 と挨拶をした。
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