始まる新生活

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イチくんとの約束は、放課後南門に待ち合わせ。 南門に行ったら、イチくんが待っていた。 美咲と理沙に嫌味たくさん言われたからなぁ… 「イチくん!待った?」 イチ「待ちくたびれた(笑)」 「えっ。ごめん。」 イチ「ウソウソ(笑)行こ?」 「うんっ。」 「うわぁ…すごい人…」 イチ「一本見送る?満員だし…」 「でも、これ乗らなきゃ、遅れちゃう!」 イチ「そーだな…」 満員電車に詰め込まれる… だから、嫌いなんだよね。人混みって。 でも、イチくんと一緒だから大丈夫。 ガタンっ 「キャッ…」 イチ「大丈夫?さくら。」 カァー……… 顔が真っ赤になってるに違いない。 イチくんに腰を支えられてる… しかも、イチくんにさくらって呼ばれちゃった。 「あっ、うん。大丈夫。ありがとう。」 イチ「気を付けて?」 「ありがとう。」 「ふぅ…」 イチ「もうすぐだよ。」 「うんっ。」 イチ「あのさ…」 「ん?」 イチ「好きな人、いるの?」 その『好きな人』って、イチくんなんだけど… 言ったら、ダメ…だよね。 きっと、今までの関係が崩れちゃう。 明日から、口聞いてもらえなくなる。 イチくんは本命作らないんだもんね。 イチ「あっ…ごめん。急に。」 「うん…」 限りなく広がる星空。 キラキラ輝く星たちは、私達の愛のキューピッド。 隣で嬉しそうに笑うイチくんは私の白馬の王子様。 待ち続けていた、白馬の王子様。
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