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―――数分後―――
部屋の隅では、事の結末をジッと見据える巨乳ちゃん。
さっき、近くのバーで出会ったんだ。
俺が探しているのは『毒牙』を持つ獣。
そいつの居場所を知っている……って所から話が盛り上がって、ホテルに連れて来た。
今あった出来事に、動揺している気配はない。
――『肝の据わった女』という印象があった。
髪留めを取った茶色の髪は、少しだけ乱れている。
落ち着いた表情で事の結末を見据える二つの目。
いくつかの修羅場をくぐっている人間だけが持つものだろう。
左耳にした特徴的なピアスには、シンプルであるのだろうが高貴な装飾が施されていた。
無造作に体に当てた毛布からは、ハリのあるふくよかな胸が覗いている。
――まったく。
愛って奴は、罪なものだな。
俺は恋多き男。
こんなことは、よくある話だ。
――騙されていると思うかい?
いやいや、それも一つの愛の形だろ?
いかなる愛をも受け入れる。
それこそ、俺が目指す『愛の化身』のイメージ。
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