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「おうさまえさ~」
「おうさまえさ~」
「おうさまえさ~」
「つかまえた~」
「つかまえた~」
「つかまえた~」
「きょうはおまつり~」
「きょうはおまつり~」
「きょうはおまつり~」
どうやら王様の下に着いたらしい。
入り口こそ、人間一人が通れるかどうかぐらいに狭かったドワーフの坑道だが、中はなかなかに広く、奥に進むほど広くなっていった。
そして今、王様とやらが居る広い空間は、今通ってきた通路とは比べ物にならないほどで、どのくらいかと言えば、ちっさいおっさん達が100人くらい居るのに余るくらいで、高さも十二分にある。
そしてその王様だが、ちょ~さんでも殿様でもなく、サングラスのよく似合う、いいともなお昼の顔のあの人だった…
「お~、よくやったおまえたち、きょうははらいっぱいたべてもいいかな~」
「お~」「お~」「お~」
「そこはいいともだぞ」
いやどうすんだよ?
もう、コイツ等食べる気まんまんじゃん?
まぁ食べるとしても、俺を解体なんて不可能だ。
だが、チータとアホ毛はどうなるかわからん、このままじゃ確実に二人は食われてしまうだろう…
「なぁアホ毛、どうすんだよ?」
「うん、とりあえず皆集まってるみたいだから、ちょっと暴れちゃおうか?」
「プロト兄、ドワーフは力が全てだからね、全員倒しちゃえば言うこと聞くよ?でも殺しちゃダメだよ!」
そう言うと、俺と同じく簀巻きにされていた二人がロープから抜け出していた…
縄抜けの術でも使ってんのか?ってぐらいに縄から綺麗に抜けている。
いやその前に、こうなるのを知っていたなら、前もって言って欲しかったんだが…
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