エルフの里からドワーフの坑道

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「フェンリルの血を受け継ぎしデオ一族の戦士チータ! 推して参る!」 とか言いながら槍を振り回し、なんとなく格好良さげなポージングのチータ… いや似合わんよ? 「お~、かっこいいなおまえ~ わしもやる~ おっ…おっ?…おおっ? むぅん…うごけないぞ~」 と、ハンマーを振り回そうとしてハンマーの下敷きになるたもさん… リアルたもさんなら、何となく何でも出来ちゃいそうな気がするが、こっちのたもさんは不器用なようだ。 それを見てちょっと呆れ気味のチータと、わらわらとたもさんに駆け寄るちっさいおっさん達… 「おうさままけた~?」 「おうさままけた~?」 「おうさままけた~!」 「つよいのおうさま~」 「あたらしいおうさま~」 「あたらしいおうさまいぬみみもえ~」 犬耳萌なのかおっさん達? 奇遇だな?俺もだ! 「えっ…と、おいら王様とか無理なんだけど…」 「あたらしいおうさまできた~」 「よわいおうさまいらない~」 「けつからぼうさしてまるやき~」 ………どうやら負けたら食われるみたいだ… たもさんご愁傷様。 「むぅん、うごけないぞ~ わし、まけたまるやき~」 「良いのかよ!?」 たもさんの発言に、思わずロープをぶち切りツッコミを入れる俺。 あえてそれを受け入れるとは… 「いや食べちゃダメでしょ?」 「あたらしいおうさまだめいった~」 「おうさまのいうことぜったい~」 「よわいおうさまたたきだす~」 「「「お~っ!」」」 そして手際よく、ハンマーごとたもさんをロープで簀巻きにし、ドナドナよろしく外に運ばれて行くたもさん… 良いのか伝説の武具!?
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