エルフの里からドワーフの坑道

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「で、チータは王様らしいから居残りか?」 「そんな訳ないでしょ!? ドワーフの王様なんて無理だよ! おいらはデオ一族の次の長なんだから!」 「じゃあコイツ等どうすんだよ? 強い奴が王様らしいぜ?」 「………あっ! よし皆!今から皆で戦って一番強いのが王様ね!」 「おうさまいうことぜったい~」 「おれたちたたかう~」 「つよいのおうさま~」 「「「殺(や)るぞ~」」」 うん… ドワーフは今日で絶滅するかもしれないな… いや、半分くらいは気絶しているから大丈夫か… なら、放って置くか。 「行こうかチータ…」 「そうだね…」 あれっ? なんか一人足りない気がするんだが… 「なぁチータ、俺達二人だったっけ?」 「…あそこで干からびてます…」 「干からびって?」 そう言ったチータの視線を追ってみる。 うむ… 干からびているか知らんが、おばあちゃんが居る。 どこか見覚えのあるおばあちゃんが… 殺気立って殺し合っているちっさいおっさん達の脇で、今にも昇天しそうなばぁちゃん。 その争いには巻き込まれていないようだが、放って置いても逝きそうだし… 「行くかチータ」 「いやダメでしょ? あれを置いては行けないんだよ… とても残念だけど…」 「ふむ…では、やはりあれはあれなのか?」 「うん、今日の限界を超えて動いちゃったから、たぶん体力切れでああなってる… 栄養補給すれば大丈夫なんだってさ」 「戻さなきゃダメか?」 「一応エルフの長だからね…」 「はぁ…面倒臭いなぁもう…」
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