散る者、残る者

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「私だって…辛いわ…」電話口から涙声が聞こえた。「長門さん…」あの長門が泣いている…聯合艦隊旗艦を歴任し常に冷静沈着だった長門が…「私もこんな惨めな姿で終わりたくない…big7意地をアメリカに見せてやりたい…陸奥の分も頑張りたい…今までずっと願ってた…」 「初めてこの作戦を聞いたとき、叫びたくなるほどに怒りが込み上げたわ…しかし、命令には逆らえない…大和を思うと泣かずにはいられなかった…そんな時、三笠さんがこういったわ。」 「軍艦は散るのが命。しかし、残されたものは更に大きな命を負って見送るの…私のように…」「大和…」「はい。」「私は横須賀でこの国を守っておくからあなたはみんなのために胸を張って、沖縄に行きなさい。道半ばで死んでも、私達が未来まで貴女のことを伝えるわ」 「みんな…大和はまさに帝國海軍の全てを背負って行くわ。私達は背後を守り、これまで散った仲間を戦後に伝えなければならない。三笠さんのように動けぬ黒鉄となろうとも伝えるの帝國海軍ここにありと!!」
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