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時間は無情にも規則正しく過ぎていく。放課後なんてあっという間。いつもはかったるい授業なのに、時間なんて亀の歩みみたいに超絶遅く感じるのに、なんだってこういう時は慈悲のかけらもなく素早く過ぎ去っていく?
HRも終わって下校。早矢とその取り巻きはこの後どこかの店で集まるらしい。今さらながらホント後悔。こんなに別れが突然訪れるならば、勇気だして友達になっておけばよかった。そうしたら何の迷いもなく、あの取り巻き立ちと一緒に最後の時を共有できたのに。
クラスの皆は名残惜しそうにダラダラと早矢に最後のあいさつを交わしている。彼女達にとってみれば、早矢はただの友達。いなくなったらなったですんでしまうその程度のもの。早矢に対する存在の重みがあたしとは全然違うんだ。それならそうと早く教室からいなくなれ、皆!
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