手造り01

31/32
16479人が本棚に入れています
本棚に追加
/678ページ
「それって…  悪戯は、おにいちゃま公認ってことですか?」 嬉しそうに告げる。 「ああ、侵入者に対してな。  ダンジョンへ訪れた者へ、思いっきり悪戯してやりな。  それが、レンムのお仕事だよ。  ただ、自分が危ないと思ったら、逃げることを一番にね」 そう告げると、ニッパリと笑って言う。 「ワァーイ、ワァーイ。  にいちゃま公認だぁ」 やり過ぎないと良いが… 相手は敵だから、良いか。 「次に、姉さんはシュエにする。  漢字で守恵だね。  姉さんには、ここを守って貰い、家事全般を任せたい。  つまり、皆の帰る場所を守り、糧を与える者なんだ。  守って恵む者って訳だね」 「分かりました。  しっかり守りますわね」 「さて、長兄役で、俺の親友たる君だが…  ドラグノフ。  そのまま、ドラゴンから連想した名だ。  そのままで済まんが、一番最初に浮かんだ名だ。  どうしても、君に送りたくてな。  どうだろう?」 「ドラグノフか…  意味はないのだな?」 俺は頷く。 「まぁ、響きは悪くない。  如何にも、俺達ドラゴニュート用の名だ。  有難く頂戴しよう。」 俺は、ホッとする。
/678ページ

最初のコメントを投稿しよう!