204人が本棚に入れています
本棚に追加
私は笑いすぎて出てきた涙を人差し指で拭うと、自分でもビックリする言葉が口から出てきた……
「よかったら夕食食べていきなよ」
と……
そう言う訳でなぜか今日初めて出会った人の為に夕食を作る私……
「あれ?あら?この!」
久しぶりに奮う料理の腕は錆び付いていて、なかなか思い通りとはいかない。
結局、出せたのは、真っ黒になった野菜炒めと、味噌汁、ご飯、サラダくらいだった。
が……
「美味しいよ~幸せだよ~」
本当に美味しいそうに笑顔で私の料理を食べてくれる。
このコ……味わかってるのかしら?
食べ物ならなんでもいいんじゃない?
と、少し男の子にドン引きする。
「本当に美味しいんだよ~お姉さんも食べてみなよ~」
ニコニコ顔で黒い野菜炒めが入った皿を私の前に置く……
「……そこまで言うなら……」
箸を伸ばして……一口食べてみる……
「!!美味しい!少し焦げたところが苦いけど、味は悪くないわね!」
「でしょ?この苦みがまたいい味のアクシデントになってていいんだよ」
「アクセントでしょ?」
「ええっ!?僕、なんて言ってたぁ?」
「アクシデントって……」
「マジで!?あはははははははははは!!恥ずかしい~」
顔を真っ赤にして笑う男の子に私も涙が出てくるほど笑った。
最初のコメントを投稿しよう!