結婚しよっか

12/15
前へ
/346ページ
次へ
なんだろう…… 楽しいな…… 「食後にコーヒー飲む?」 「そんな……夕食ごちそうになったうえに悪いですよ……」 遠慮する男の子に私は、いいからと温かいコーヒーを出す。 「へえ~君、20なんだ?高校生くらいかと思ってた……僕なんて言うし」 「お姉さんは27才なんですか?ビックリです。もっと若く見えますよ~」 嬉しいような……なんか引っ掛かるような……そんな言葉の男の子を見ている私…… 「将来は……学校の先生になりたいんだ?でも今、学校の先生って大変だと言うよ~生徒だけじゃなく親とも上手くやらないといけないし……」 「覚悟の上さ!なんせ子供の頃からの夢なんだ……」 少し……キリッとした顔で夢を語る…… 「夢?」 「そう……僕が小学5年生の時ね……担任の細井先生……あ、細井なんて言っても凄い大きな体の先生がね、僕に先生になれって言ってくれたんだ」 「それが夢になったの?」 「うん!細井先生はね……先生になれば給食食べ放題だぞ!て言ってくれて……」 「それが夢の始まり?ぷっ!」 また笑ってしまう…… 不思議だ…… このコと話してるとなんか楽しい…… 考えてみると、こんなに笑いながら夕食を食べたのは何年ぶりだろう……
/346ページ

最初のコメントを投稿しよう!

204人が本棚に入れています
本棚に追加