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なんだろう……
楽しいな……
「食後にコーヒー飲む?」
「そんな……夕食ごちそうになったうえに悪いですよ……」
遠慮する男の子に私は、いいからと温かいコーヒーを出す。
「へえ~君、20なんだ?高校生くらいかと思ってた……僕なんて言うし」
「お姉さんは27才なんですか?ビックリです。もっと若く見えますよ~」
嬉しいような……なんか引っ掛かるような……そんな言葉の男の子を見ている私……
「将来は……学校の先生になりたいんだ?でも今、学校の先生って大変だと言うよ~生徒だけじゃなく親とも上手くやらないといけないし……」
「覚悟の上さ!なんせ子供の頃からの夢なんだ……」
少し……キリッとした顔で夢を語る……
「夢?」
「そう……僕が小学5年生の時ね……担任の細井先生……あ、細井なんて言っても凄い大きな体の先生がね、僕に先生になれって言ってくれたんだ」
「それが夢になったの?」
「うん!細井先生はね……先生になれば給食食べ放題だぞ!て言ってくれて……」
「それが夢の始まり?ぷっ!」
また笑ってしまう……
不思議だ……
このコと話してるとなんか楽しい……
考えてみると、こんなに笑いながら夕食を食べたのは何年ぶりだろう……
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