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翌日……
「結婚~?なんの冗談?」
母に言ったら信じてくれなかった。(当たり前だ!!)
「いや、マジで……で、婚姻届けを今市役所に出しに行くんだけどいいかな?」
僕が聞くと、母は「しつこい!」と相手にしてくれなかった。
「それじゃ……結婚するけどいいってことだよね?」
「すればいいじゃない?アンタみたいなおデブさん旦那様にしてくれる物好きがいるなら見てみたいわよ」
あはははははは!と笑いながらテレビを見る母だった。
互いのハンコを押した婚姻届を市役所の窓口に出し……
僕らは本当に結婚してしまった。
隣を鼻唄で歩くのはお嫁さんの京子さん……
「ね?手をつなごうか?」
「う、うん!」
ギュッと手をつないで歩く……
京子さんは凄く美人だ……
そんな人をお嫁さんにもらえるなんて……
これは何かの夢か?
と、つないでいない方の手でホッペをつねってみる。
「痛い……夢じゃない……」
痛さが幸せだった……
「キミさ~」
「はい!なんですか?」
京子さんを見ると、京子さんはニッコリ笑って……
「千也…て言うんだね~、婚姻届見て初めて名前知った~あはははは」
笑う京子さんに……
本当に正解か?この結婚……
少し幸せが揺らぐ僕だった……
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