プロローグ

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小さな事でも、貴方となら私には大きな幸せ。 貴方となら、どんなに辛くても、乗り越えていけると思った。 幸せが、すぐ其処まで来ていた。 貴方との幸せが、ずっと続くと思ってた…あの日までは…。 ケータイ電話が鳴る。 画面には、加藤逸美(かとういつみ)の表示。 「…?お義母さんから?」 ケータイの持ち主は、不思議そうに出る。 「はい、心春(こはる)です。お久しぶりですね、お義母さんから電話くれるなんて。」 「心春ちゃん!大変なの!!逸樹(いつき)が…逸樹が…。」 「いっくんが、どうしたんですか?」 「バイクで事故に!」 「えっ…。」 「急に飛び出してきた子どもを避けようとして…。」 「それで、子どもといっくんは?!」 「その子は、転んで掠り傷で済んだけど、逸樹はガードレールにぶつかって、頭を強く打ち付けたみたいで…まだ分からないの!」 「そんな…。どこですか!病院!今すぐ行きます!!」
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