No.008

4/6
前へ
/73ページ
次へ
逸樹と心春が、別れてから一週間が経った、 早いもんで、俺が心春ちゃんと別れてから一週間。 1人で食べるご飯にも慣れてきた。 でも、気にならないと言えば嘘になる。 彼女は、今何をしているんだろう…。 「はぁ…。」 「ココー、ため息8回目。」 「えっ?」 「逸樹くんと別れてから、ずっとため息ばっか。せっかく、アタシが早く立ち直るように遊びに連れ出してもこれだよ。」 「ハルちゃんごめん。」 「いんだけど…。」 親友の春奈ちゃん。 私を元気付けるために、休みの日には遊んでくれる。 それなのに私は、いっくんを忘れるなんて出来なかった、 「ココさあ、逸樹くんが忘れられない?」 「えっ…うん…。」 「逸樹くんが、事故で記憶がないのは、ココのせいでも、逸樹くんのせいでもないよ。運が悪くて事故に合ったの。別れたのも、誰のせいでもないよ。今すぐ忘れろとは言わないけど、一緒にいてお互いに辛いよりよくない?」 「うん…。」 ハルちゃんが言っている意味は理解出来る。 でも、別れた事は最善策だったかは判らない。 私は、彼とずっと一緒に傍に居たかった。 だけど、それが彼を苦しめていたのなら、やっぱり別れが最善の策だったのかもしれない…。
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加