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彼の記憶が、こんなに早く戻ったのは、奇跡だと病院で言われた。
記憶が戻ったのは嬉しい。
でも、別れた私たちは、やり直す道があるのか、お互いに迷っていた。
「ココ。あんたたち、どうなってんの?」
「えっ?」
「逸樹くんの記憶、戻ったんでしょ?より戻さないの?」
「どう…だろ…。」
「だって、あんたたち、お互いにまだ好き同士なんでしょ?」
「そうだけど…。」
「けど何?一回別れて復縁なんてありえない?」
「そうじゃないけど…。」
「じゃあ、何?」
春奈は、眉間にシワを寄せながら話す。
「好きなら好きでいいじゃん!何が問題?」
「だって、今更…。」
「今更じゃないでしょ!あんたたちは、嫌いになって別れたんじゃなくて、逸樹くんの記憶が戻らなくて、お互いに辛い思いをお互いがさせたくなかったからじゃないの?!周りはね、あんたたちが、また仲良く楽しそうにしてるカップルに戻ってほしいの!!好きなのにこのままって変!」
「ハルちゃん…。」
どうしていいか、全くわからない。
彼が好きな気持ちは変わらないのに…。
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