No.011

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今更、彼の記憶がどうのとか、彼が事故にあったからなんてどうでもいいことで、1年離れてからその後が大事だって思ったら、2人でなんでも乗り越えて行ける気がする。 私は、彼と2人で生きたいんだ。 「今日は、久しぶりにオムライスのワンプレートでも作ろうかな…。」 心春は、テキパキと夕飯の支度を始める。 1つの皿の上には、サラダと小さいハンバーグ、オムライスが乗っていて、デザートまで用意をしていた。 夕飯の準備が終わる頃、逸樹が帰宅した。 「ただいまー。」 「逸樹!おかえり!」 「ただいま。腹減ったよー。」 「ご飯出来てるよ!」 「じゃあ、冷めない内に食べよっか!」 「うん!!」 家に帰れば、笑顔の彼女と夕飯が準備されている。 こんなに幸せな事はないと思う。 俺は、この人を一生護るんだと、日増しに感じる。 それもまた、幸せだった。
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