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入り口に近づくにつれその騒がしい理由がわかった。
「え、まさかのナンパ?」
初めて見たよ………つかあれってナンパかな?
女の子泣いてるけど。
「や、あの…無理です…っ」
「まぁまぁそう緊張しないで」
「お兄さんたちといると楽しいよ?」
「い、いや、だから…僕は…」
「僕ッ娘?かぁわいいね~」
ナンパだった。
女の子半泣きだけど。
つか遠目だけどあれうちの学校の制服じゃね?
つか、入り口らへんでやってるから邪魔じゃね?
「………よし」
鞄を振り回し今日の調子を確認して私は頷いた。
「あの…そろそろ帰りたい……」
「あ、俺らおもしれーゲーセン知ってんだよね~」
「一緒にどう?もちろん俺らがおごるよ~」
「あ、あの…」
「あ、手が滑ったぁ~~」
「ブゲッ」
情けない声を上げナンパ男のうちの一人が倒れた。
ププ…だっせっ。
「いやぁ~すみません。なんか急に鞄を投げたくなっちゃいまして~テヘペロ」
頭にこつんと拳をあてかわいこぶる。
内心、自分で自分を気持ち悪いと罵りました。
「な、てめぇ何しやがる!!」
「いや~わざとじゃないですよ?ただむしょ~に誰かに鞄を投げたくなっちゃいまして」
「それわざとだろ!!」
私は倒れたナンパ男の頭をわざと踏みつけながら笑った。
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