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6
年が明け、初詣もし、おみくじをひいた。
そして、3月のある日だった。
「オーストラリアにいく」
いつもの4人を前に言った翔太の言葉はオーストラリアに行くだった。
「ほんとかよ。翔太。」
「うん。本当。今しかタイミングがないんだ。」
「3年生になってからは?」
「オーストラリアに行って、勉強もしっかりする。サッカーを極めて、強くなって帰ってくる。」
翔太はずっと口に出せずにいた。
「そっか、翔太のことだから心配はないな。頑張ってこいよ!」
「頑張れ!」
「頑張って!」
そうして翔太はオーストラリアへと向かった。
それから3年後、
潤は美容師になり、彩音は潤のアシスタントとして働き、朱音は専門学校を卒業し、夢だったケーキ屋さんに就職した。
夏、
朱音は電車を降りると少しあるきあのベンチに座った。しばらくすると、すっと少し暗くなった。
「ただいま。」
朱音の前に立ったのは一回り大きくなり、スタイルもさらによくなり、サッカー体型になった翔太だった。
「お帰り!」
と朱音は一言言うと翔太の胸に抱きついた。
「それじゃ、行こっか!」
「うん!」
2人は久しぶりの再開を楽しんだ。
終わり🔚
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