2人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
「どうしてこんなことをいうの?」
真っ暗な部屋。静寂が支配する部屋で、僕は一人ぼっち。
でもそんな風に問いかけても。
誰も答えてくれる人は一人もいない。
『それはおまえがいけないからさ』
誰もいないはずなのに、
その問に答える声がした。
「…ぼく、悪いことなんてしてないよ?」
『自覚なしか…まぁ、幼いガキには理解することもできないよなぁ』
言ってる意味などこれっぽっちもわからなかった。
「きみはだれなの?」
『俺か? 俺はおまえだ。いや、おまえの一部だ』
そいつの姿は見えないけれど、声だけははっきりと聞こえた。
最初のコメントを投稿しよう!