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昨日の廉の怒ったような態度。
理由が全然分からない。
―――朝
今日は全員、自然に目が覚めたみたいで、マンションを出ると3人が揃った。
「うぉ!?今日は二人とも早いんだな!珍しい♪」
「うるさい」
…口調はいつも通り。変わらない。
「そだねー♪今日は早い!!」
あたしも笑う。
なんか気まずいのはあたしだけ?
「…っあれ?春陽、今日はいつもの告白しないのか?」
言われてハッとした。
そ…そうだよ!
言わなきゃ変だよ…っ!
「あ、廉!今日も好…」
「無理に言うことじゃないだろ」
…え…。
その言葉にあたしも悠真も硬直した。
…ムリ?
なんでそんなこというの。
昨日からまるで…
あたしの告白を拒絶してるみたいだ…。
「…やだ…?あたしが好きって言うの…。」
あ、泣きそう。
今までの「うるさい、黙れ」とかよりずっとずっと痛い。
なんで言わせてくれないの…?
廉がため息をついた。
「…お前さ、そーゆーことは本当に好きな奴に言えよ。」
…本当に好きな奴?
廉だよ。
こんなに伝えてるのに、なんで伝わらないの…?
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