まだ幼くて

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「春陽だって針谷に「俺、春陽みたいな人好きだぞ~?」って言われたらどうする?」 悠真はそういうのあまり言わないけど、言っても違和感はない。 「あははっ、ありがと!って言うかも?」 かも?じゃなくてホントに言うかもしれない。 「それ、何回も繰り返されて、本気で恋なんて思う?」 …それを言われてしまえば思わない。 じゃあ廉にとって、あたしの告白は恋みたいには聞こえてなかったのかな? 「ほら。告白!ちゃんと!してきなよ?」 ポンッとひぃちゃんがあたしの背中を押した。 行かなきゃ始まらない。 羞恥心? そんなもの持ち合わせてない。 今すぐ向かっていくだけだ。 あたしは教室から飛び出すと4組の教室に走った。 ガラッと教室のドアをあける。 中を覗くと、廉の姿。 …でも、廉の隣には、数学の授業で話していた女の子がいた。 ズキッと胸が痛む。 前回みた時とはすこし違う痛み。 ふっと廉の目が一瞬細くなる。 …楽しいんだ。 その子と話していて楽しいんだ。 …廉。 そこはあたしの居場所。 廉の隣は24時間あたしだけ。 前はあった。その自信。 いつのまに無くなってたの? あたしはガラッとドアを閉めた。 見たくなくて。 …こんな気持ちは初めてだ。
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