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《side☆春陽》
「春陽ーっ!起きろーっ!!」
悠真の怒鳴り声でびっくりして目を覚ました。
目の前には悠真
…と廉。
「…廉…。」
廉はあたしのことをチラッと見ると視線をそらした。
「…はよ」
小さな声で言われて心臓が高なる。
こんなことでドキドキしてるなんて。
最近あたし、なんか駄目…。
嫉妬がひどかったり、想いを伝えられなかったりで…。
「春陽ーっ、はやく起きろっ!」
悠真があたしの首の後ろに手を回して、あたしをベットから起き上がらせた。
…ちょっとびっくり。
「…いったあ…。」
首の後ろを自分の手で押さえる。
「わりー、わりー!でも、早く起きねーと遅刻だぞっ?」
そう言われて急いでベットから這い出した。
一瞬、廉と目があったけど急いでそらす。
…ごめんね。
でも、こんな汚いあたしは見てほしくないの。
それに
廉に見つめられると、前よりずっと意識してしまうから…。
平常心ではいられなくなるから…。
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