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『ぇ?』
僕が言った一言に
彼にとって大事なお菓子が入った袋を落とすほどびっくりしたらしい。
この様子だと
気づいて無かったみたいだな…。
…それにしても、相変わらず
すごい量のまいう棒だ。
『ねぇ、赤ちん? それは本当なの?』
『当たり前だろう? 嘘を言ってどうするんだ。』
震えた声で聞いてきた彼に
袋から出て散らばってしまったまいう棒を拾いながら答える。
ぉお、これは想像以上にたくさんあるな。
だから敦は背がデカいのか?
なぁんて馬鹿なことを考えながら顔を上げると
敦の少し長めな紫色の髪と
綺麗な顔がすぐ近くにあって
唇に柔らかい暖かなものが触れる。
『あつ……んッ…んぁ…ッふぅ…』
名前を呼ぶために開いた口に
敦は深く口付けてきた。
『んんッ…あ…つ…しッ…ふッ…んはぁ…ッ…ハァ…ハァ…』
長い長い口付けで
不覚にも力が抜けてしまった僕を支えて強く抱き締める彼は
小刻みに震えている。
あぁ、敦のせいでせっかく拾ったまいう棒が
また散らばってしまったじゃないか。
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