6人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
敦の目を見つめながら
相手の頬に手を添え、再度軽く微笑めば
嬉しそうに笑いながら何度も首を縦に振った敦。
『そっか、そうだね。 一緒に住むなら3年くらい…。
…でも』
嬉しそうな顔から一転
また不安そうな表情に戻った敦の薬指に
前から用意していた紅い石の指輪をはめた。
『せーじゅうろー…?』
『婚約指輪だ。 本当はもう少し後に渡すつもりだったんだがな。
敦の石は僕の紅。
僕の石は…敦の紫だ。
これで、離れていても一緒だろう?』
なんて言いながら
指輪をはめた自分の指を見せれば
嬉しそうに嬉しそうに笑う敦は
どれだけ僕に
依存し、執着しているのだろうか。
最初のコメントを投稿しよう!