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彼は手紙の指示に従い、指定された場所へ行った。
あの手紙が指定した場所はとあるテーマパークで、
開園当初は連日満員になるほどの賑わいだったが、今はその影は霞み、一週間に2組入ればいい方の寂れたものになっている。
最初は戸惑ったものの、彼はなるほどと理解しつつ、ゲームが始まるのを待った。
ゲームが始まる時間が近づくにつれ一人また一人と園内に入って来た。
そしてゲームが始まるまでに100人もの人が集まり、三者三様な反応を示しながらゲームの始まりを待っていた。
「ピィィィィィィィン」
突如不快音が彼らの耳に届いた。そして目の前のステージにゲームの支配人と思われる人物が現れ、こう言った。
「皆さんにはゲームをしてもらいます。そんな難しいものではありません、ただの人生ゲームです。
皆さんには5人ずつ、当社が用意するステージ上でゲームをしていただきます。ルールは簡単、
車に乗っていただいて、お金を一人5万円ずつ持って人生ゲームをいたします。
基本的なルールは一般的な人生ゲームと同じです。また、このゲームはトーナメント制になっており
一位が勝ち上がり次のステージへ、二位以下は脱落です。それでは皆さんゲームスタートです!」
支配人の開始の合図とともに、役員と思しき者たちが現れ、ステージへと誘導し始めた。
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