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「ふわぁぁ…」
今日も、いつも通りの朝が始まる。
1人部屋なのに、部屋が大きいのは、元2人部屋だから。
お姉ちゃんが1年前からお嫁に行って、それからこの部屋は私専用のものになった。
そのおかげで部屋はちょっぴり寂しい。
だけどそれはもう慣れっこ。
「おはよう…と独り言………って、イタッ!?」
独り言が痛いんじゃなくて、物理的に痛い。
舌を噛んだ。
そんな難しい単語でもないのに。
朝からついてないなぁ。
まぁ、いいや。
私は起き上がって、部屋を出る。
1階に降りると、もうご飯の準備が出来ていた。
先にお兄ちゃんと弟がご飯を食べている。
「いただきます」
私は大口を開けて、ご飯を口に運ぶ。
すると、正面の弟、真琴がジーっと私を見てきた。
「?何?」
「姉ちゃんもついにつけ八重歯か…。
このミーハーめ」
「は?」
するとお兄ちゃんが目を輝かせる。
「本当だ!!八重歯の奏可愛いな~!!」
「八重歯…?」
「姉ちゃんいつの間につけ八重歯したの?」
「は?」
「鏡見てみ」
お兄ちゃんは私に鏡を渡してくる。
「……えええええ!?」
私の犬歯は、綺麗に尖っていた。
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