全ての始まり

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「やめ…」 兄はペーパーナイフで僕の服を切り裂いてゆく 兄の目は鋭く口元が意地悪に歪んでいるこんな兄は初めて見た 「やめて…」 あっという間にベストとズボン、パンツが布に戻る シャツだけを着せられた僕の格好は尚更卑猥なのだ 兄の息が湿ってゆく 「嫌らしいよ…澪…」 ナイフを投げ捨て僕の顎を掴む 「お兄ちゃん…こんな事もう僕…したくないよ…」 ピシャリ 「あうっ」 頬を叩かれた 「言っただろう?僕は澪のお兄ちゃんじゃない…ご主人様なんだよ」 「でも…なんでこんな事…」 「澪が大好きだからだよ…」 ふわりと抱き締められた 「僕…男だよ?」 「だからだよ…僕は男が好きなんだ」 「どうして?」 「ヤってもなかなか壊れないから」 その意味を僕は少し後で知ることになった
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