止まり木と渡り鳥

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わかっていたんです あの温もりは一時(ヒトトキ)の物なのだと あなたはいくつもの木に止まるのだと あなたにとって僕は、数ある止まり木のうちの一つなのだと あなたを例えるならば渡り鳥 僕を例えるならば、花を咲かすことのできない止まり木 そして、今あなたと一緒にいるであろう人は、綺麗な花を咲かせる止まり木... あなたは普通の人生を求めている 僕はあなたの温もりを求めている なんて未練がましいのだろう あなたが僕のところに戻って来ないことはわかっているのに あなたと、花を咲かすことのできない僕が、寄り添って生きていくことは普通ではないのだから...
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