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『……飴、食べる?』
そう言って綺麗な青年…たしか…紫桜とかいう奴は、れおに向かって綺麗な萌葱色の飴を差し出す。
『…ひっく。うっ、ひっく…。ほんとぉ…?』
そう言って俺から離れると紫桜から飴をもらって、包装紙を剥ぐと、口の中にいれた。
『んっ!おいしい~っ!!ありがとーっ!えへへっ。』
そう言って紫桜に礼を言った後、俺の左腕をツンツンする。
仕方がないから俺はぷいっと左下を見た。
涙をためて俺を見上げる大きな目、長い睫毛、ぷくっとした口、柔らかそうな白い肌…なにより…かわいかった。
俺はしばらく、れおと見つめあってしまった。
そしたら向こうも驚いたのか、顔が真っ赤になっていた。そんなに嫌だったんだろうか。
俺はそんな事を思って視線を外すと、紫桜はまた席に戻っていた。
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