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『早く出てこい』 青年がそう言うとすーっと男が現れ枝に腰を掛けた。 見掛けは20前後。 余裕の笑みが話しかける彼より大人びて見える。 「その言葉遣いはいつになったら改めるんだい?」 『ふんっ。いいからそれより早く送れ。この前よりももっとマシな処へ』 そう言ってそっぽを向いた青年は横目で桜の精を睨む。 彼の眼は翡翠(緑)色だった。
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