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右の太もものガーターベルトに仕込んであった小型のピストルに手を掛ける。
次に銃撃戦が始まった。
どうやらこの街の警備軍とテロリストの交戦に私は巻き込まれたらしい。
ワゴンカーに身を屈めながら、様子を伺う。
観光地でこういう争いに巻き込まれるなんて、どうやら私は仕事と切っても切れない縁で結ばれているらしい。
それにしても民間人を巻き込むなんて、同じ警備軍に属している身としては、ここの警備軍に不信を抱く。
争いで1番被害を受けるのは、関係のない一般人だ。
私は王都で活動しているルッシア・イベンティというテロリスト集団に大切な家族を奪われた。
『聖戦』という大義名分を掲げられて。
だから私はテロリストが憎い。
銃撃戦も終わりそうだ。
どうやらここの警備軍の方が一枚上手みたい。
私の出る幕はなさそう。
そこでその場にいた皆が油断していた。
「キャーーっ!」
「う、動くな。こいつがどうなってもいいのか?」
まぁなんというか、いわゆる悪役の常套手段をテロリストに使われてしまった。
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