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「……弓宮夕貴です」
教壇の前に立った転校生は、静かに挨拶した。
………何ていうか…
瓶底眼鏡に長過ぎる前髪。
少し猫背で、背は低め。
………独特な奴だな。
「早咲」
先公に呼ばれた。
「…はい?」
「お前は自宅通いじゃなくて寮だな?この時間が終わったら、弓宮に校内案内をしてやれ」
…………何で、俺?
「弓宮も寮生活なんだ、部屋はお前と同じだからな」
「………はぁ…」
………………………マジかよ。
溜め息を堪えて、返事をした。
弓宮夕貴が此方を見て頭を下げてきた。
小さく返した。
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