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宇都瀬の言う壁とは男の様だ。
壁に後ずさる事は壁に触らせる事らしい…
壁だろ!?
人じゃねぇじゃん!!!??
あーやこーやしている内に、変人話を聞く羽目になり…
やっとの思いで、暴走して生徒会室を出た。
「ハァハァハァ…」
めちゃ息が切れる。
たかが生徒会室に出入りするだけでこんなに疲れるとは…
変態の魔の手は勘弁だ。
「やっと来た」
ふと横から声が聞こえて顔を上げる。
「ぎぇえぇぇ~~~~~!!?」
俺の頭に氷水を落とした冷静君だった。
「うっせぇな」
冷静君は相変わらず冷静君だ。
そしてもう男は勘弁!!!
その思いで一杯だった。
………………………。
……………………。
……………………………。
「何だよ」
冷静君が顔をしかめながら言う。
俺は真っ青になって口を四角に大きく開け、まるでゾンビの様な顔で冷静君を見ていた。
だって、男を見たらこんな顔になってしまう。
生徒会の様に腐った男達がこの学校にはウジャウジャ居るのだ。
「ハァ…男死ね…」
俺は遂溜め池交じりに言った。
「………………………」
…………………。
…………………………。
あ、ヤバ…
これは冷静君にとっては悪い方に聞こえたか…?
クルッ…
冷静君が俺に背を向けた。
「良いや、一人で走ってろ」
そう言って何処かに歩き出して行く。
……………え、
今の発言はもしかして用有?
…………………。
冷静君を追い掛ける。
「ぅお~~~~い、待てよ!」
冷静君を呼び止め様とするが、冷静君は止まらない。
………やっと追い付いた。
「…わ、ワリィ…さっきのは、その…オマエに限らず男全般に言った事で…」
「フォローになってねぇし」
言葉の途中で突っ込まれた。
………そりゃそうか😅
「なぁなぁ俺に用有り?」
ちょっと都合良すぎかもしれないが訊く。
「案内要るかと思っただけだ…今日復帰だろ?」
冷静君が言った。
「…え、案内してくれんの?」
冷静君の言葉に少々驚く。
………悪い事言っちゃったなぁ
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