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俺はよろめき、ブラック・マウスの2つに分断された体は、鈍い音をたてて床に落ちる。
気味の悪い暗緑色の血溜まりが、見る見る大きくなってゆく。
鉄の臭(にお)いを連想させる不快な臭気が、俺を苛立たせる。
化け物は、ぴくりともしない。
「やったか……」
肉を切らせて骨を断つつもりは無かったが、この策は、それを行った場合と似た結果に終わってしまった。
胸の傷は、深くはない。
左腕の切り傷も、軽傷と言えるものだ。
とにかく、外に出よう。
俺は、怪物を警戒しつつ、照明の死んだ階段を、ビームソードで照らしながら降りている。
最恐お化け屋敷の1000倍は怖いぜ。
あっちは絶対に安全だと分かっているが、こっちは殺されえるからな……
程なくして、何とか、生きてヤマト電器ビルを背にする亊ができた。
上方には綺麗な夕焼け空が果てしなく広がっており、陽光が、ビル群と無人の地上を明るく照らしている。
ほっ。
……景色を楽しんでいる暇はねえ。
まずは、傷の手当だ。
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