第一章 闇に覆われた蒼空

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─― 10日前 ─― 今日は日曜、晴天。 新宿ホコ天は、相変わらずの混雑状態だ。 暇つぶしに、一人で散策している。 俺は、剣見瞬(けんみしゅん)。都内の進学校に通う、高二。部活は、IT研。 俺の先祖は武士だったそうで、昔本屋で何気なくミリタリー系雑誌を手にとってみたのだが、これが俺にとっては結構面白く、以来ちょくちょく立ち読みしている。 PC以外に趣味と言えるのは、それくらいだ。 先祖が武士ってのは、ほんとかもしれん。 何だ!? 不意に、前方の空中に、黒と暗灰色の入り交じった、不気味な煙のようなものが押し寄せてきた。 あっという間にそれは青空を覆い尽くし、斑(まだら)状に怪しく黄色に輝いた。
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