第一章 闇に覆われた蒼空

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     2 怖さのあまり、俺は総毛立った。 この妙すぎるうなり声は、普通の動物じゃない。さっきの黒翼竜のような怪物である確率が高い。 発生源は、俺の背後・近距離にある壁の、反対側の壁付近。 距離は、結構ある。 だが、鈍い足音が、速いペースで近付いてくる。 すぐにこの真っ暗闇をなんとかしなければ、俺は、化け物の餌食となってしまうだろう。 どうする? ……ビームソードだ! ビームソードで照明する事ができる! 俺は、左手でビームソードを抜き放ち、柄に備えられたボタンを押した。 ブウン ブルーに輝くビームブレイドが出現し、辺りを照らす。 洗濯機群の中ほど、洗濯機の上に、全身を黒いなめし革のような皮膚で覆われた、長身の男のような姿の怪物がいる。 俺の前方約5mの位置。 恐ろしいことに、顔にあるパーツは、多数の大きな尖っ
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