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その後お互いの趣味とかを話して仲良うなった。
「へぇ雪風君の地元は京都なんだぁ」
雪風「はい、父の転勤でこっちに来たんです」
「へぇ」と男性は微笑んだ。
「でもこっちに来るのに友達とか泣かなかった?」
雪風「泣くどころか『東京の写真送って?』て言うたんです、それがまたかわゆうて」
僕は携帯のフォルダから水樹の写真を見せる。
雪風「水樹言うんです」
「……女の子?」
雪風「よう間違われますけどちゃいますよ、男です」
「……美人だな」
雪風「そらもうあのトロンとした目に潤った唇!僕の自慢ですよ!好物も一緒で話も合うし」
写真を大事に見る僕はたぶん顔がニヤけとる。
雪風「ホンマ僕の大事なたった一人の親友なんです」
連絡なんも来うへんけど。
「……何かあったの?」
雪風「へ?」
「泣きそうな顔してる」
雪風「あっいえ、ただここ最近連絡あらへんから水樹僕のこと忘れたんかなって思て」
なんや泣きそうやわ。
「……」
「雪風!」
雪風「っ!」
遠くから聖夜の声がして見た。
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