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どうもどうも、齋藤トモエです。
自信家で破天荒な生徒会長に連れられて学校の廊下を歩いています。夕日の光と一緒に周りの目線も差しています。
「ところで、私の名前をまだ言っていなかったな。」
立ち止まって私の方を見て言います。やっぱりキレイな人だなぁ。
「…そうですね。」
「…君は入学式の後の対面式でちゃんと起きていたのか?その時に私の名前が出てきただろ。」
寝てましたぁぁぁ!!
ハィ!完璧に寝てました。もう、これは酷い。オーケーオーケー。落ち着け。ゆっくり思い出そう。もしかしたら寝てなかったかもしれない。
………………。
………………。
「すいません、寝てました。」
寝てました。
寝てましたから覚えてないです。逆に対面式何て知りませんでした。
「ふふっ、まぁ、安心しろ。入学式の後に対面式はやってないし、それに明日だろう?」
「……えっ?」
「私の名前は吾木玉レイクだ。高校二年で生徒会長だ。」
「あ…吾木玉ですか…。変わった名字ですね。」
「だろう?私も今考えたんだ。」
えぇぇぇぇぇ!!
今ァ!?
「…え、えっと…本当は?」
「鐘菊だ。鐘菊レイク。某貸し金業者とは一切関係ない。」
「そ…そうですか。」
鐘菊さん。鐘菊レイクさんですね。よし、覚えたぞ~。要注意人物認定!
「…何か、失礼な物に認定された気がするな。」
「気のせいですよ。」
「…まぁいいか。要注意人物には慣れている。」
お見通しだぁぁぁ!!
怖っ!!まてまて、ガチじゃん。鐘菊ガチじゃん!ガチな変な人だよ!!
「変な人か…。そうだな。私には人の心がまる見えだからな。変人だろうな…。」
「あ、あの。」
「気にしてない。いつものことだから。」
もしかして、私に集まる視線の正体って…。
「その答えはハズレだ。さぁ、無駄話はお終いにして部室に行くぞ。」
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